日本語教育能力検定試験(令和3年度:試験日2021年10月24日)に向けて勉強中です。
試験Ⅱ聴解の勉強ノート。
試験Ⅱが始まったら
問題1の例文を読んでいる間に、問題3のページに「イエアオウ」の図と「調音点・調音法」の図を思い付くだけ書く。
問題2
1.拍の長さ
促音・撥音・長音が抜ける・入る。
例:
運動会→うどうかい(ンが抜ける)
決定→けてい(ッが抜ける)
いてください→いってください(ッが入る)
さみしいです→さみしです(イ形容詞のイが抜ける)
2.プロミネンス
強調・際立たせて読むこと。
質問に対する答えになる部分。
新情報を強調する。
例:
いつ日本へ来ましたか→去年の4月友達と来ました。
「いつ」と聞いているのに「友達と」を強調する。
3.アクセントの下がり目
アクセントの高低の間違い。
なまって聞こえたらこれ。
4.句末・文末イントネーション
疑問文なのに文末が上がってない。
例:久しぶりですね→お元気でしたか↓(下がる)
疑問文じゃないのに文末が上がってる。
例:何してたの?→本を読んでたの↑(上がる)
5.ポーズの位置
変なところに間がある。
間が必要なのに会話を進めている。
6.特殊拍の種類
問題3
「イエアオウ」の図を問題用紙に書く。
母音の問題は「舌の前後の位置」か「舌の高さ」しかない。
濁点の有無だと「声帯振動」。
子音の挿入
れんあい(恋愛)→れんない
子音の脱落
しゃちほこ→しゃちおこ
舌の前後の位置
げしゅく(下宿)→げしく
「しゅ:ウ」と「し:イ」
舌の前後の高さ
えき(駅)→いき:舌が高い
せんせい(先生)→さんせい
声帯振動
すわり(座り)→ずわり
間違いやすい問題例
レンダク/レンラク:調音法
イジョン/イゾン:調音点
テチュダウ/テツダウ:調音点
ズータイ/ジュータイ:調音点
ジョーカキ/ショーカキ:調音法と声帯振動
チェッタイ/ゼッタイ:調音点と声帯振動
セロセン/ゼロセン:調音法と声帯振動
チュイブン/ズイブン:調音点と声帯振動
カプティーノ/カプチーノ:調音点と調音法
ゲシク/ゲシュク:舌の前後の位置
きょうりゅう/こうりゅう:調音点
→どちらも軟口蓋破裂音だが「きょ」は口蓋化する(硬口蓋に接近する)
れんない/れんあい:子音の挿入
わたし(私)/ゔぁたし:調音点と調音法
「わ」軟口蓋の半母音(接近音)
「ゔぁ」唇歯(しんし)の摩擦音
おちゃ(お茶)/おじゃ:調音法と声帯振動
「ちゃ」歯茎硬口蓋の破擦音/無声音
「じゃ」歯茎硬口蓋の摩擦音/有声音←語中
問題4
最初に話す人が誰かをチェック。
問題例:
教師が用いている教授法はどれですか。
フィードバックの方法で用いてないものは。
教師・教育実習生が指導すべきこと
学習者の誤用を繰り返す。
言い換え(正しく言う)。
理解を確認。
発話を先取り。
視覚的情報の提示(板書に図を書く)。
助詞も含めて指導する:「いもうと」尾高型。
→尾高型に助詞がくると最後が下がる「いもうとが」「低高高高低」助詞と一緒に練習しなければならない。
教授法
・TPR法:全身反応教授法「赤上げて白上げて」。
・VT法:「行かない?」の文末イントネーションで手を使う。
・サジェストペディア:リラックス(壁の色・観葉植物)。
(2019年で出題)
問題5
イラスト問題
イラスト問題の矛盾点・工夫点を探す。
問のタイプ
聴解問題を解くための必要な能力は何か。
聴解問題の問題点はどれか。
聴解教材を聴く時
学習者と同じように聴く。
質問をメモする。
質問の答えを学習者になりきって探す。
問題6
学習者の誤りを選択。
間違いを書き出す。
アスペクトの誤り
彼を2年前から知ります→知っています
アスペクト=開始・進行・完了。
モダリティの誤り
お金は借りたら返すことです→ものです
電気がついているから誰かいるべきだ→はずだ
モダリティ=話し手の気持ち(ムード)。
「はずだ・ようだ・かもしれない・してください・してもいい・してはいけません」
ナ形容詞の活用誤り
きれくなりました→きれいに
助詞の誤り
あそこの橋で渡ります→あそこの橋を渡ります
格助詞と係助詞の混同
どこは間違っていますか→どこが
「は」と「が」の誤り。
は:取り立て助詞・学校教育では係助詞
が:格助詞
呼応の誤り
しか持ってない→しか持ってる
「しか」に対しては「ない」
転音が起こってない
あめがさ→あまがさ
連濁が起こってない
ごみはこ→ごみばこ
連声(れんじょう)が起こってない
はんおう→はんのう(反応)
てんおう→てんのう(天皇)
音位転換が起こってない
ふいんき→ふんいき(雰囲気)
あらたしい→あたらしい(新しい)
有対(ゆうたい)他動詞の誤り
ビールを冷えておきました→冷やして
他動詞が自動詞になっている。
「が冷える」と「を冷やす」の対がある。
無対(むたい)自動詞:自動詞しかない動詞。動きがある動作。「泳ぐ・走る・座る」
無対(むたい)他動詞:動きのない動作。「疑う・感じる」
自動詞と他動詞の混同
会議の議題を決まることができません→決めることが
〜が決まる:自動詞
〜を決める:他動詞
複合助詞の誤り
ニュースによって→ニュースによると
僕に対してとても重要→僕にとって
複合助詞(複合格助詞):をもって・について・によって・によると・にとって
使役形の不使用
早退していただけませんか→早退させて
可能形の過剰使用
分かるようになりました→分かれるように
「分かる」は可能動詞。可能の意味が含まれている。
「書ける」は書くの可能形。
れ足す言葉
書けれる→書ける
動詞の選択誤り
よく聞きませんからもう一度言ってください→聞こえませんから
「聞こえる」は可能動詞。「聞く」の活用ではない。
名詞とイ形容詞の混同
好きな色は黄色いだそうです→黄色だそうです
動詞の付帯状況の誤り
財布を持たなくて→財布を持たずに
付帯状況:「with」
動作主の標示の誤り
ハムレットはシェークスピアに書かれました→シェークスピアによって
謙譲語Ⅰと謙譲語Ⅱの混同
私はナオミと申し上げます→申します
僕の妹の見舞いに伺います→参ります
申し上げます・伺います:謙譲語Ⅰ(相手を高くする)
申します・参ります:謙譲語Ⅱ(自分を低くする)
通過点を表す助詞の誤り
この道に渡って→この道を
これは通過点の「を」。
「を」は3つある。
通過点の「を」:橋を渡る
起点の「を」:家を出る
対象の「を」:おもちゃを壊す→他動詞になる
「依頼」と「勧め」の混同
私の推薦状をお書きになりませんか→書いていただけませんか
条件表現の誤り
日本に行くと、ぜひすしを食べてください→行ったら
とばたなら:順接条件節
形式名詞の誤り
駅前のケーキ屋で買うのができる→買うことができる
こと・はず:形式名詞
ナ形容詞の活用の誤り
映画は好きけど、見る時間がない→好きだけど
イ形容詞:高いけど→辞書形は「高い」
ナ形容詞:好きだけど→辞書形は「好きだ」
接続助詞の誤りではない。
動詞の活用の誤り
やりざるを得ない→やらざるを得ない
今から伺いのは難しい→伺うのは
マス形:やります
ナイ形:やらない
ナイ形+「ざるを得ない」が正しい。
主語と述語のねじれ
現在の課題は、労働条件を変えていきます→変えることです
主語と述語が合ってない。
形容詞と動詞の混同
地域によって違いです→違います
動詞とイ形容詞の混同
私と違くて絵が上手→私と違って
イ形容詞のテ形:すばらしくて
動詞のテ形:違って
助数詞の誤り
何年間も前から→何年も前から
補助動詞の誤り
もう残ってありません→残っていません
補助動詞:アスペクトで使う動詞の分類「置いておく・連れていく」
間違えやすい言葉
転音 | 雨傘・酒屋 |
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連声(れんじょう) | 反応・天皇 |
音位転換 | 雰囲気・新しい |
連濁 | ごみ箱 |
格助詞 | 鬼までが夜からデート |