日本語教師養成講座の単元テスト用として自己学習のために作った穴埋めノートです。
空欄を選択すると答えが表示されます。印刷時は答えを表示しています(倍率70%が◎)。
日本語教育実践(生活者/ビジネスパーソン)「やさしい日本語」「生活者としての外国人」「介護・看護に関わる外国人」「ビジネスパーソン」「児童・生徒」「BJT」「オールドカマー・ニューカマー」などについてのまとめです。
やさしい日本語ルール
- 難しい言葉を避ける。
- 一文は短く分かち書きにする。文構造を簡単にする。
- 災害時などによく使われる言葉・知っておいた方がいい言葉はそのままにする。
- 外来語を使用する際は気をつける。→「バス」など外来語しかないものは使っていい
- ローマ字は使わない。
- 擬音語や擬態語は避ける。
- 漢字や漢字の使用量に注意する。ふりがなをふる。
- 時間や年月日は分かりやすく。→「2020年6月4日」「午前9時から午後6時まで」
- 動詞を名詞化したものは避ける。
- あいまいな表現はさける。→「9時30分ごろ」ではなく「午前8時から午前9時まで」
- 二重否定は避ける。→「ないわけではない」
- 文末表現は統一する。→「です・ます」
二重否定
「楽しくなくはない」:否定文より肯定文の意味に近い。
「ですます体」と「である体」
文末表現。
- ですます体(デス・マス体):丁寧体。疑問文が作れるので初級でする。取扱説明書。
- である体(ダ・デアル体)
生活者としての外国人
文化庁より日本語教育の目的・目標。
目的
言語・文化の相互尊重を前提としながら、「生活者としての外国人」が日本語で意思疎通を図り生活できるようになること。
目標
日本語を用いて、
- 健康かつ安全に生活を送ることができるようにすること。
- 自立した生活を送ることができるようにすること。
- 相互理解を図り、社会の一員として生活を送ることができるようにすること。
- 文化的な生活を送ることができるようにすること。
看護・介護に関わる人たちへの日本語教育
EPA(経済連携協定):人材をいただく代わりに経済的な保証は日本がする。インドネシア・フィリピン・ベトナムから始まり「特定活動」ビザにより看護師・介護福祉士候補生を受け入れた。
- 2008年インドネシア:104名来日。国家試験84人チャレンジ→合格者0。
- 2009年フィリピン:応募資格は看護師資格・大卒・看護学校4年以上。
- 2014年ベトナム:応募資格は看護学校卒・2年以上の実務経験・N3以上。
日本にて研修期間(看護師3年・介護士4年)後、国家試験に合格し就労を認める。
合格率が低い問題の解決法
2010年度の国家試験から、以下を対応。
- 難解漢字:ふりがなをふる「脆弱」→「ぜいじゃく」。
- 難解な用語:置き換える「段階的に」→「少しずつ」。
- 難しい病名:英語表記追加「糖尿病」→「diabetic mellitus」。
- 主語や目的語の省略:構文の工夫(主語や目的語を削らないように)。
- 人の名前:原語名の併記「エリクソン」→「エリクソンE.H」。
- 否定形設問の指示形式:肯定表現に転換「ないものはない」としない。
2012年度の国家試験から、以下を対応。
- 漢字には全てふりがなをふる:ふりがなあり・なしが選べる。
- 試験時間の延長:問題を読むのに時間がかかるため。
ビジネスパーソンの日本語教育
BJTビジネス日本語能力テスト
BJT(Business Japanese Proficiency Test):ビジネス・コミュニケーション能力を測るテスト。
待遇表現やウチとソトの概念など 。
大規模試験でIRTを採用。
試験の結果がスコアとレベルで判定(J5〜J1・J1+の6段階レベル)。
試験問題が公開されない。
CBT方式でいつでもブースで受けれる。
合格・不合格がない。
記述式はない。
高度人材ポイント制:BJT480点以上で15ポイント。
- JSP(Japanese for Specific Purpose):ビジネス・介護に特化した日本語
- JGP(Japanese for General Purpose):普通の日本語
実施機関
・1996年〜:日本貿易振興協機構(JETRO:ジェトロ)
・2009年〜:公益財団法人 日本漢字能力検定協会
児童・生徒への日本語教育
来日した時期によって在日外国人を以下のように呼ぶ。
オールドカマーとニューカマー
- オールドカマー:日本の朝鮮植民地支配よるルーツをもつ人たちと、その子孫。戦前から日本に滞在、定住。関西に多い。→在留資格「特別永住者」
- ニューカマー:1970年代以降に来日した外国人。中国残留邦人・インドシナ難民・日系三世が該当する。→在留資格「定住者」
- 愛知県豊田市:トヨタ
- 静岡県浜松市:ヤマハ・スズキ
- 群馬県太田市:工業地域
日系三世:日本から各々の国に移住した日本人が日本に戻ってきた。血筋としては日本人なので、定住者ビザ。
1990年の入管法の改正によりその子・孫など日系人が急増。住むところが固まっている集住地区の代表は以下3都市。
日本語指導が必要な児童生徒の母語
文部科学省が調査。
1位:ポルトガル語(ブラジルの日系三世)
2位:中国語
3位:フィリピン語(フィリピノ語・タガログ語)
4位:スペイン語(南米の日系三世)
5位:ベトナム語
日本国籍:義務教育
外国人児童生徒:義務教育は希望
↓
ユネスコが決めた「学習権宣言」「児童の権利に関する条約」によるもの