日本語教師養成講座の単元テスト用として自己学習のために作った穴埋めノートです。
空欄を選択すると答えが表示されます。印刷時は答えを表示しています(倍率70%が◎)。
言語と心理「自文化中心主義」「文化相対主義」「カルチャー・アシミレーター」「バーンガ」「非言語コミュニケーション」「ベリーの文化受容態度」「マイノリティとマジョリティ」などについてのまとめです。
異文化コミュニケーション
ベネットの異文化感受性発達モデルは、自文化中心主義から文化相対主義へ移行するのが基本的な過程とする。
異文化感受性発達モデル
- 自文化中心主義:日本人が異文化に対して自文化中心主義的な見方をする。
手で食事するのを見てマナーが悪いと思う。 - 文化相対主義:文化に優劣はなくどの文化も尊重する。
各文化の多様なあり方を認める。
この過程では文化的アイデンティティに変化がおこる。
文化的アイデンティティ:自分自身がある文化に属しているという感覚。
比較文化の知識
・漢字文化圏(漢字圏):中国・日本は今も漢字だが、韓国・ベトナムも昔漢字を使っていたので漢字文化圏。北朝鮮・台湾・シンガポールも入る。
・日本語は「なる」型言語、英語は「する」型言語。英語は人を主語として動作する言語。
・日本は「恥の文化」、西洋は「罪の文化」。
・タテ社会は集団の「場」、ヨコ社会は個人の「資格」。
中根千枝「タテ社会の人間関係」で言ってる。
異文化トレーニング
異文化トレーニングの方法は、講義方式と自己学習形式がある。
- 講義方式:大学モデル。講義を受けて情報や知識を得る方法。
- 自己学習形式(セルフスタディーモデル):文化の考え方や価値観を考慮し、行動や出来事の原因や意図を説明できるようにする方法。
ラポール
異文化理解のためには信頼関係ラポールは必須。
カルチャー・アシミレーター
カルチャー・アシミレーター:異文化コミュニケーションで起きた問題事例を読み、自分の考えやその原因を選択肢から選び理由を考える。
・問題
学習者が宿題に2時間費やしました。でもその効果があるとは思えない、これからは意味のある宿題を出して欲しいと言った。学習者はなぜこのような不満を言ったのでしょうか。
・選択肢
1.学習者のみんなを代表して言った。
2.自分勝手だったから。
3.努力をアピールしたかったから。
4.自分の意見を伝えた。
バーンガ
トランプを使ってグループごとに違うゲームを行い、グループを入れ替える。
ルールの違いを発見する。
非言語コミュニケーション
ノンバーバル・コミュニケーション
ノンバーバル・コミュニケーション:非言語的伝達手段。言葉を使わないメッセージの伝え方。以下の3つに分類。
- 身体動作学(キネシクス):身振り・手振り。表情・視線(アイコンタクト)。
- 近接空間学(プロクセミックス):相手との距離の取り方。
- パラ言語学(パラリングイスティクス):声の出し方。言語以外の音声。イントネーション・声の大きさ・強弱。アクセントはパラ言語ではない。
談話の指導で、コミュニケーションを円滑にするためパラ言語を流暢に産出することは、到達目標にしなくていい。
バーバル・コミュニケーション
話し言葉・書き言葉。
バーバル=verbal(verb=動詞)。
ベリーの文化受容態度
ベリーが提唱。文化変容モデルを以下の4つに分類。
異なった文化を受け入れる態度のこと。
4つの文化変容モデル
- 統合:参入者が自分の文化を保持し相手の文化との関係がいい場合のモデル。
マイノリティの文化的アイデンティティを保持、周囲との関係が良い。自文化も保ちながら異文化取り入れる。 - 同化:自分の文化を保持せず相手の文化との関係を保持しているモデル。
マイノリティの文化的アイデンティティを喪失、周囲との関係が良い。日本の文化に合わせる。日本の服装をする。異文化の受容が大きい。 - 離脱(分離):自分の文化は保持していて相手の文化の関係が悪いモデル。
マイノリティの文化的アイデンティティを保持、周囲との関係が悪い。日本のやり方を受け入れない。日本になじむ必要はない。自文化に閉じこもっている。 - 境界化(周辺化):受け入れ側との関係も悪く自分のアイデンティティも失っている。
マイノリティの文化的アイデンティティを損失、周囲との関係が悪い。自文化と異文化の間で葛藤。

マイノリティとマジョリティ
・少数派言語集団=マイノリティ:1900年代アメリカで生まれた概念。
・多数派言語集団=マジョリティ:自文化中心主義を持ちやすい。自分の属する文化の価値を基準に他の文化を判断・評価する考え方。