日本語教師養成講座の単元テスト用として自己学習のために作った穴埋めノートです。
空欄を選択すると答えが表示されます。印刷時は答えを表示しています(倍率70%が◎)。
社会・文化・地域/言語と社会「ニューカマー」「インドシナ難民」「中国残留邦人」「ラージシーとスモールシー」「アコモデーション理論」「コンバージェンスとダイバージェンス」「多文化共生」などについてのまとめです。
ニューカマー
ニューカマー:インドシナ難民・中国残留邦人とその家族・外国人労働者(南米日系人)・外国人配偶者および児童生徒のこと。
1970年代〜1980年代にかけて国が支援した。
在留資格は定住者。
インドシナ難民
ベトナム戦争(1975年)後、インドシナ3国(ベトナム・ラオス・カンボジア)の人たちが社会主義体制に反抗して国外に逃げる。
- ランド・ピープル:陸に逃げた人。
- ボート・ピープル:海に逃げた人。
2017年時点、インドシナ難民に対して文化庁が「条約難民に対する日本語教育事業」を行っている。
日本語教育は行うが、能力を測るものではない(日本語能力検定試験とは関係ない)。
中国残留邦人
中国残留孤児・中国残留婦人をまとめて中国残留邦人(中国帰国者)という。満州事変(1931年)で満州国に行った女性たちが残された。日中国交正常化(1972年)以降、日本に帰国。
異文化適応
ラージシーとスモールシー
ブルックスは文化には2つ側面があると言った。
- ラージシー文化(C文化・高文化):見える文化。
人間生活におけるすべてのものの中で最良なものとしての文化
例:伝統的な神社仏閣・着物・建築・料理。 - スモールシー文化(c文化・低文化):見えない文化。
人間生活における全てのものとしての文化。カルチャーBBVともいう。
例:電車が時間通りに来る。行列に並ぶ。生活習慣・価値観。
スモールシー文化について書かれた書籍
- ベネディクトの「菊と刀」:西洋文化を対比させながら日本文化の特性を書いた。
- 中根千枝の「タテ社会の人間関係」「タテ社会の力学」:日本の集団構成は家や社会といった「場」の共有に基づくものと説明。
- 土居健朗(たけお)の「甘えの構造」:心理学者(一体感)。
アコモデーション理論
アコモデーション理論(適応理論):相手によって話し方を変える。
以下の2つがある。
- コンバージェンス(収束):相手に近づく。親しみを示す。
子どもに対して育児語を使う・上司が部下に若者言葉を使う・留学から帰国した日本人が日本語っぽい英語発音で話す。
convergence「con=共に」。 - ダイバージェンス(分岐):相手から遠ざかる。
上京しても東京で方言で話す。
divergence「di=ギリシャ語で2・分離」。
多文化共生
2006年:総務省が「多文化共生の推進に関する研究会」を発表。
多文化共生を以下のように定義した。
国籍や民族など異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと。