2.日本語教授法

【日本語教師養成講座】2.日本語教授法|2.日本語教育プログラムの理解と実践1(プログラム・デザイン/コース・デザイン/社会参加を促進する教室活動/教育リソース)

2.日本語教授法|2.日本語教育プログラムの理解と実践1(プログラム・デザイン/コース・デザイン)

日本語教授法「プログラム・デザイン」「コース・デザイン」「社会参加を促進する教室活動」「教育リソース」「時間の経過による教材の影響」などについてのまとめです。

プログラム・デザイン

日本語教育プログラムは日本語教育コーディネーターが作る。
どうやって作るか?→PDCAサイクル

PDCAサイクル
  • P:Plan計画
  • D:Do実行
  • C:Check評価
  • A:Action改善

プログラムデザイン→コースデザイン→シラバスデザイン→カリキュラムデザイン
の順。

コース・デザイン

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日本語教育を行うにあたって、どんな方法で教えるかなどの計画を立てることをコース・デザインという。
「調査分析→計画→実行→評価」の段階がある。

  • 調査分析:ニーズ調査・レディネス調査
  • 計画(P):シラバスデザインカリキュラムデザイン
  • 実行(D):授業・テスト・評価
  • 評価(C):学習者の評価ではなく自分の仕事に対する評価


改善(A)→計画(P)に戻る。

学習者の情報収集

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コース・デザインの調査分析の段階で、以下の調査を行う。

  • ニーズ調査:日本語を勉強する目的。どうなりたいか、何を必要としてるか。本人だけでなく経費支弁者の意見も大切(親)。
  • レディネス調査:最初に学習者に聞いておいた方がよいこと。
  • ビリーフ:教師と学習者の考え方、これが合わないと学習観が異なる。
  • 目標言語調査:必要とされている日本語を調査(介護の現場で必要な言葉)。
  • 目標言語使用調査:実際に使っている言葉を調査(介護の現場でどんな間違いをしてるか)。

ニーズ調査とレディネス調査

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ニーズ調査

・本人だけでなく接触する周囲の人にも調査する。
・コースの途中でも必要に応じて行う。
・アンケート形式だけでなくインタビュー形式もある。
・レベルを問わず必要。
どのような場所で日本語を使うか。→介護の現場とか

レディネス調査

外的条件:国籍・母語・母文化・年齢・職業のほか、
経済的条件(学習にどれぐらいお金をかけられるか)
時間的条件(学習にどれぐらい時間をかけられるか)
学習環境(家でできる)
生活環境(どこに住んでいるか)

内的条件
日本語以外の外国語を学んだことがあるか
どんな教科書を使って日本語を勉強したか
普段の会話は何語か
学習スタイル(宿題が多い方がいいか)

ビリーフ

・ある教師
授業はいつも楽しく、おもしろく!学習意欲にはこれが一番!
正確さより運用重視。重大な間違いでなければすぐには直さない。
授業は教師に集中!教科書は家での復習用。

・ある学習者
授業は教科書にそってほしい。
教科書の内容は全部説明してほしい。
間違ったところはすぐに直してほしい。

意見が合わない。学習観(言語学習はこうあるべき)が異なる。
これはビリーフの違い。

社会参加を促進する教室活動

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  • ピア・ラーニング(協働学習):複数の人と協働して、一つのタスクを実現する(国の料理を発表)。
  • 産出(話す)技能のための教室活動:スピーチ・プレゼンテーション。
  • 産出(書く)技能のための教室活動:お互いの作文を読み合うピア・レスポンス
  • 受容(聞く)技能のための教室活動:向かい合って直接話を聞く。
  • 統合的な教室活動:グループでテーマを決め情報収集や調査を行いまとめる。
  • エンパワーメント:個人には一人一人大きな力がある、その力を信じて導き出そう、最終的には個人個人の力を使って社会参加してもらおう、という考え方。

ピア・レスポンス

ピア=仲間
お互いに学び合うことが目的。
レベルの高い学習者がレベルの低い学習者を添削するのは一通行でお互いに学べない。

教育リソース

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日本語学習のリソースは、以下の3つがある。

  • 物的リソース:「モノ」WEBサイト・動画・テレビ・書籍・展覧会。
  • 人的リソース:「ヒト」教師・友人・クラスメイト。
  • 社会的リソース:「場(ヒトとモノの集まり)」SNS・地域社会・コミュニティ。

情報リテラシー:ITをうまく利用できる能力。

時間の経過による教材の影響

  • 文法:時間の経過・時世の影響を受けにくい
  • 語彙:時間の経過・時世の影響を受けやすい
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