2.日本語教授法

【日本語教師養成講座】2.日本語教授法|4.教室・言語環境の設定(学習観の変遷/学習環境/多言語環境)

2.日本語教授法|4.教室・言語環境の設定(学習観の変遷/行動主義・認知主義における学習理論・学習環境)

日本語教授法「学習観の変遷」「学習環境」「多言語環境」などについてのまとめです。

学習観の変遷

  • 1950年代〜行動主義:教師「私は教育者です」
  • 1960年代〜認知主義:教師「私は支援者です」
  • 1980年代〜構成主義:教師「私もチームの一員です」

認知主義と構成主義は、学習者主体。
学習観が「教える→支援する→共生する」と劇的に変化しパラダイムシフトした。

行動主義における学習理論

行動心理学の考え方。刺激に対する反応を強化する。条件付け「パブロフの犬」。

認知主義における学習理論

認知心理学の考え方。脳内で起きる認知のしくみ。

構成主義における学習理論

社会と文化の働きを重視する。置かれた環境で振る舞い方を獲得する状況的学習
レイヴとウェンガーは、学習者が共同体の活動に実践的に参加していく中で成長し一人前になることを正統的周辺参加(LPP)と言った。
心理学者ヴィゴツキーは、子どもの発達は他者との関わりの中で起きるとし、子どもの発達を発達の最近接領域(ZPD)とした。
また、周りの協力があれば解決できる援助のことをスキャフォールディング(足場掛け)と言った。

学習環境

教室習得環境:教室で習得
自然習得環境:日常生活で習得

多言語環境

外国語環境:日常生活において目標言語が使用されていない環境にいる(英会話教室)
第二言語環境:日常生活において目標言語が使用されている環境にいる(留学)

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