kintone(キントーン)の標準機能でできないところをJavaScriptやCSSを使って実現しています。
業務システムには帳票はつきもの。帳票を出すためにプラグインなどで毎月費用をかけたくないのが正直なところです。私が担当しているシステムでは、すべて無料で帳票を出しています。会社の規模にもよりますが参考になれば。
kintoneアプリの作成
ReportsConnect for kintoneをダウンロード
帳票開発サービス「ReportsConnect for kintone」の無料版を使います。
ReportsConnect for kintone 無料版ダウンロードから「ReportsConnectKintone.zip」をダウンロードします。
1帳票につき3ページまで無料で出力できます。帳票数は無制限。請求書・見積書などの単票なら鏡があっても3ページに収まります。明細行がたくさんあるような帳票は、対象期間など条件を付けて3ページに収まるように設計すれば無料の範囲で利用可能です。
テンプレートからアプリ作成
kintoneのスペースで「アプリの追加>登録済みのテンプレートから作成」と進み、ダウンロードした「ReportsConnectKintone.zip」を選択します。
アプリ「ReportsConnect」が追加されました。
iReportで帳票開発(Mac版)
kintoneを使ってシステム開発を始めたのは2014年。これまで30種類以上の帳票を作ってきて、現在も稼働中です。
当時の帳票開発環境とパソコン(Mac)のOSバージョンが変わってしまって、いつまでiReportを使えるのか不安がありますが、現時点、macOS Big Sur (Ver11.2.1)でiReportの帳票開発はできています。
iReportのサポートは既に終了していますので、新規開発の場合は検討が必要です。
- macOS Big Sur (Ver11.2.1)
- iReport Designer (Ver5.6.0)
- JDK1.7(JRE7・Java7)
iReport Designerのインストール
iReport Designer のサイトから「iReport-5.6.0.dmg」をダウンロードしてインストール。
JDK1.7のインストール
iReportは、JRE8(Java8・JDK1.8)では動きません。JRE7(Java7・JDK1.7)のみ動作します。
Java7 のサイトから「jdk-7u80-macosx-x64.dmg」をダウンロードしてインストール。(ダウンロードするには、Oracleプロファイルのアカウントが必要)
JDK1.7とJDK1.8の共存確認
Big Surでは、JDK1.7とJDK1.8を共存させてiReportを使用するので、共存できているかどうかターミナルで確認します。
/usr/libexec/java_home -V
「ireport.conf」の変更
「アプリケーション>Jaspersoft iReport>右クリック>パッケージの内容を表示>Contents/Resources/ireport/etc」に進み「ireport.conf」を変更します。
JDK1.7を使うってこと。
#jdkhome="/path/to/jdk"
jdkhome="/Library/Java/JavaVirtualMachines/jdk1.7.0_80.jdk/Contents/Home"
JDKのバージョンを切り替える
ターミナルでデフォルトのJavaのバージョンをJDK1.7に切り替えます。
export JAVA_HOME=`/usr/libexec/java_home -v 1.7.0_80`
JDKのバージョン確認
ターミナルでJDK1.7に切り替わっていることを確認します。
java -version
これで、iReportで帳票を作成する環境が整いました。