日本語教師養成講座の単元テスト用として自己学習のために作った穴埋めノートです。
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音声・音韻/文字・表記「アクセントの規則」「アクセントの型」「プロソディー」「イントネーション」「プロミネンス」「ポーズ」「転訛形」などについてのまとめです。
アクセントの規則
日本語の共通語のアクセントは拍を単位とする高低2段階の高さアクセントである。
アクセント言語
- 高低アクセント:日本語
- 強弱アクセント:英語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語「OLA」
- 声調アクセント:中国語・タイ語・ベトナム語
- 無アクセント:フランス語・韓国語
英語もポルトガル語もアルファベット。
無アクセントとは、決まったアクセントがないという意味。
日本語の方言でも、東北・関東・九州の一部で無アクセントの地域がある。
アクセントの配置規則
- 語の1拍目と2拍目は必ず高さが異なる(高→低/低→高)。
- 1語の中で高い部分は1拍か連続した数拍、すなわち1ヶ所のみで離れたところに2ヶ所以上はない。
「コーヒー」は拍に区切ると「コ・オ・ヒ・イ」で「低高高低」となる。
日本語は、ひとつのフレーズでピッチパターン(声の高さ)が「への字」になる。
アクセントの機能
アクセントの機能には、以下の2つがある。
- 弁別機能(示差機能):同じ音だけどアクセントで意味が変わる「アメ:雨・飴」。
- 統語機能:同じ音だけどアクセントが違うと文の構造が違う「ニワトリ:鶏・二羽、鳥がいる」。
アクセントの型
アクセントの核:アクセントが高から低へ変化する部分。最後の高の拍。アクセントの滝。
アクセントの型:アクセントの核の有無で4つに分けられる。
名詞の拍の数をNとするとN+1種類の型がある。
複数のアクセント型を持つもの(かき・はし・あき・いし)とそうでないものがある。
- 平板型(へいばん):アクセントの核がない「さくらが」→「低高高高」
- 頭高型(あたまだか):アクセントの核が最初の拍「みどりが」→「高低低低」
- 中高型(なかだか):アクセントの核が途中の拍「なかみが」→「低高低低」
- 尾高型(おだか):アクセントの核が最後の拍「おとこが」→「低高高低」
「おとうとは」:「低高高高低」最後の「と」がアクセントの核。最初の「と」を同じ高さで、最後の「と」のピッチが大きく上がる訳ではない。
四字熟語のアクセント
2語に分けて考える。
一喜一憂:「一喜」頭高型+「一憂」平板型。
大同小異:「大同」平板型+「小異」頭高型。
不可抗力:「不可」平板型+「抗力」頭高型。
複合名詞のアクセント
日本記録:「日本(にほん:低高低)」「記録(きろく:低高高)」
「にほんきろく(低高高+高低低)」。前部と後部どちらもアクセントが変わる。アクセントの核が後部要素の1拍目。
教育委員会:「教育(きょういく:低高高高)」「委員会(いいんかい:低高低低低)」
「きょういくいいんかい(低高高高+高高低低低)」。アクセントの核は後部要素と同じ。
プロソディー(超分節的特徴)
プロソディー(超分節的特徴):複数の音をまたがる音声的特徴のこと。
アクセント・イントネーション・プロミネンス・ポーズ・拍の長さ・リズム・トーン・テンポ・声質などがある。
試験Ⅱの問題2は、プロソディーレベルの問題。
「行くんですか」イントネーションによっては、悪く聞こえる。
「月火水」のフットもプロソディーのひとつ。
イントネーション・プロミネンス・ポーズ
- イントネーション:文の抑揚、文を単位とする声の高さ。疑問文の文末は上がる。
- プロミネンス:文中の特定の部分を際立たせて発音する。強弱・速度・ポーズを置く。
- ポーズ:曖昧文の統語構造を分かりやすくする。
文と文のポーズより、段落と段落のポーズを長くした方がよい。
短縮語
短縮語:外来語を短縮したもの。
2語の英語を短縮する場合、日本語では前と後ろから2音(2拍=1フット)ずつ取る場合が多い。
スタメン:頭字語型「スターティング+メンバー」。
アカハラ:頭字語型「アカデミック+ハラスメント」。
エアロビ:後省略型「エアロビクス+ダンス」。
転訛形(てんかけい)
転訛形:訛り(なまり)のこと。
やめとく:やめておく。
なにしてんの:なにしているの。
帰らなきゃ:帰らなくては。
すごく:すっごく。→転訛形ではない。強調してるだけ。