日本語教師養成講座の単元テスト用として自己学習のために作った穴埋めノートです。
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音声・音韻/文字・表記「仮名遣い」「外来語の表記」「送り仮名」「ローマ字のつづり方」「音便」などについてのまとめです。
仮名遣い
仮名遣い:ひらがなで書く時の書き方。
- 歴史的仮名遣い:明治時代
- 現代かなづかい:1946年内閣告示・訓令
- 現代仮名遣い:1986年内閣告示・訓令
現代仮名遣いのポイント
- 四つ仮名:原則「じ」「ず」を使う。「ぢ」「づ」を使う時は、同音の連呼「つづる」「ちぢむ」・二語の連合「はなぢ」「こづかい」。
- 歴史的仮名遣いで「オ列の仮名」+「ほ」または「を」の場合は「お」を付ける。「とほい→とおい」「こほり→こおり」「ほほづき→ほおづき」。
- 母音を表す文字を重ねて長音を書き表すことができる。
ア列の長音「おかあさん」・イ列の長音「にいさん」・ウ列の長音「くうき」・エ列の長音「ねえさん」。 - オ列長音:オ列の長音には「う」を付ける。「おとうさん」。
- 「言う」は「いう」と書く。
外来語の表記
外来語の表記:1991年内閣告示・訓令。2つに分かれる。
- 第1表:外来語や外国の地名・人名を書き表すのに一般的に用いる仮名。「ヂ」「ヲ」は含まれない。「ベートーベン」「バイオリン」「ベネチア」。
- 第2表:外来語や外国の地名・人名を原音や原つづりになるべく近く書き表そうとする場合に用いる仮名。「ヴェートーベン」「ヴァイオリン」「ヴェネチア」。
「バレー」「バレエ」と区別して表記できる。
原音に近い「ヴァイオリン」を使わなければならないのでははく「バイオリン」でも「ヴァイオリン」でもどっちでもいいということ。
ゆれのあるもの「ハンカチ・ハンケチ」「グローブ・グラブ」どっちもOK。
外国の地名は「ギリシャ・ギリシア」「ペルシャ・ペルシア」どっちもOK。
学習者に通じない外来語
バイキング:日本では食べ放題だが、海賊の意味。
送り仮名
送り仮名の付け方:1973年内閣告示・訓令。漢字仮名交じりで書く時の決まり。ただし、チラシなど狭いスペースに書く時は省略してよい。
活用のある語(活用語)は、原則活用語尾を送る。
通則1
許容:次の語(6つ)は活用語尾の前の音節から送ることができる。
- 表す:許容表わす
- 現れる:許容現われる
- 著す:許容著わす(あらわす)
- 行う:許容行なう
- 断る:許容断わる
- 賜る:許容賜わる
ただし、教育現場では本則を使用し許容は使わない。
通則2
本則:形容詞「おそろしい」は「恐ろしい」か「恐しい」か?
活用「おそろしい・おそろしかった・おそろしくない」で、語幹「おそろし」・活用語尾「い・かった・くない」で原則だと「恐しい」になるが「恐ろしい→恐れる」にするので「恐ろしい」が正解。
ローマ字のつづり方
ローマ字のつづり方:1954年内閣告示・訓令。第1表・第2表がある。
- 訓令式(1937年):第1表に記載。日中戦争の年、ローマ字のつづり方の統一を目指して政府が内閣訓令として公布。
・日本式の「di・du」を使わない→「zi・zu」で代用
・日本式の「wo」を使わない→「o」で代用
・日本式の「kwa(クヮ)」などを使わない
原則、訓令式を使う。 - ヘボン式(1885年):第2表に記載。和英語林集成を作ったヘボンが始めた。口蓋化が起こる部分に「h」を入れた。音を意識しているので音声学的である。さしすせそ「sa shi su se so」、たちつてと「ta chi tsu te to」、はひふへほ「ha hi fu he ho」と書く。
- 日本式(1885年):第2表に記載。五十音図を意識した音韻論的である。さしすせそ「sa si su se so」、たちつてと「ta ti tu te to」、はひふへほ「ha hi hu he ho」、を「wo」と書く。
パスポートはヘボン式。
音便
平安時代に発生。発音しやすく音を変えること。音便の問題はテ形にしてみる。
- イ音便:書きます→書いて(「書きて」ではない)。カ行五段活用はイ音便。
- ウ音便:はやい+ございます→おはようございます。イ形容詞。
- 撥音便:しにて→しんで。
- 促音便:たちて→たって。
テ形の音便化
て形の音便変化。
- 書く:書いて(イ音便)
- 蹴る:蹴って(促音便)
- 話す:話して(音便なし)→ただの2グループのテ形。
- 住む:住んで(撥音便)
- 洗う:洗って(促音便)